【5月26日 AFP】(更新)中国・マカオ(Macau)のカジノ王ことスタンレー・ホー(Stanley Ho)氏が26日、死去した。98歳だった。遺族が明らかにした。

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 香港生まれの同氏は、ポルトガル領時代には活気のなかったマカオを、世界最大のギャンブルの中心地へと変貌させた。

 同氏の娘は報道陣に対し、「私の父が香港サナトリウム病院(Hong Kong Sanatorium and Hospital)でたった今、午後1時ごろに安らかに亡くなった」と明かし、「スタンレー・ホーの家族として、沈痛の思いでこの訃報をお伝えする」と述べた。

 マカオのカジノの「ゴッドファーザー」として知られたホー氏は、中国南部の沿岸に位置し、ポルトガルからの返還後は特別行政区となった同地を、ギャンブルに沸く新興都市へと一変させる立役者となった。

 国営の中国中央テレビ(CCTV)はホー氏を、「愛国心にあふれた企業家」と評した。

 ホー氏は、政府がギャンブル業界へ外国人投資家らの参入を認めた2002年まで同業界を独占。カジノ収入がマカオ市の歳入の約80%を占め、米ラスベガス(Las Vegas)をもしのぐブームをもたらした。

 同氏のカジノ・ホテル運営会社SJMホールディングス(SJM holdings)は、現在もマカオの主要企業の一つとなっている。(c)AFP