【5月26日 AFP】フランス内務省は25日、新型コロナウイルスの流行による外出制限下で摘発が増えている違法公道レースの取り締まりに乗り出す方針を発表した。

 フランスでは、若者らが通常夜間にバイクで高速走行を競い合う違法公道レースを指して「ロデオ」と呼んでいる。仏当局は、外出制限下の閑散とした道路でロデオが行われているとして、警戒を強めてきた。ロデオには、数十人が参加することもあるという。

 クリストフ・カスタネール(Christophe Castaner)内相は、摘発数が増えているのは警察の作戦変更によるものであり、必ずしもロデオの件数が増えているわけではないと前置きしつつ、ただし「違法公道レースに関与しているグループの規模は大きくなっており、法律違反は増加している」とし、ロデオへの「より積極的な」介入が必要だと述べた。

 カスタネール内相によると、フランスが厳格な外出制限を実施した3月17日から5月11日までの間に、337件の違法公道レースが確認された。今月15日にパリで摘発された公道レースにはバイクで30人ほどが参加し、制止しようとした警察官1人が負傷し、入院する事態になった。

 パリの警察署を訪問したカスタネール氏は「情報機関や司法調査に頼って車両を押収することが必要だ」とし、「バイク、四輪車、スクーターを没収することで、法律違反者は自身や他者に危害を及ぼすことができなくなる」と述べた。(c)AFP