【5月29日 CNS】中国航空工業集団(Aviation Industry Corporation of China)は23日、中国が独自に開発した大型消火・水上救援用水陸両用機「鯤竜(Kunlong)」AG600が2017年の陸上試験飛行、2018年水上試験飛行の成功に続き、今年の下半期に青島で初の海上試験飛行を行うことを明らかにした。

 同集団にとって、2020年はAG600プロジェクト開発にとって重要な1年であり、目標達成のための要となる1年でもある。感染症の予防抑制と科学研究の二重の任務に直面しつつ、年度内に目標を完遂すべく全力を挙げて開発に取り組んできた。

 現在、AG600は既に海上試験飛行のための前段階としての試験飛行を始めており、飛行累計回数は172回、308時間にのぼる。この間、計画に基づき、海上試験飛行に必要な飛行ルート、陸上飛行場、海上離着水地域などを選択、青島市(Qingdao)政府の協力の下、海上航路、港湾指揮、海上救援、医療救護などの後方支援と緊急保障などの準備作業が着々と進められている。

 専門家によると、AG600は高速性、接近性や機動性に富むため、捜索範囲が広く、捜索効率が高いとされる。安全性に優れ、積載量が大きく、1回で最大救護可能人数は50人にも達する。AG600の投入は、中国の緊急救護活動や自然災害対策の必要性を大いに満足することとなろう。(c)CNS/JCM/AFPBB News