【5月25日 AFP】ギリシャのケルキラ(コルフ、Corfu)島の警察当局は23日、連続婦女暴行事件で収監されたものの早期釈放された男(47)について、再び女性を拉致しレイプした疑いで逮捕した。アテネ通信社(ANA)によると、14日間にわたる捜索の末、男は島の南部の海辺周辺に潜伏していたところを発見された。

 男は英国人観光客を含む女性6人をレイプし、2012年に禁錮53年の刑で収監されたものの、議論の的になった新法によって19年8月に早期釈放された。2週間前にアルバニア人女性をレイプした新たな疑いが持たれている。

 潜伏先の地名にちなんで「カボス(Kavos)の野獣」と呼ばれている男は、警察から逃れようとした際に崖から転落したものの、救助されて病院へ搬送され、転落の際に負った傷の手当てを受けた。

 ケルキラ消防署のニコス・コロボス(Nikos Kolovos)署長はANAに対し、「海から近づいて丘陵を登った。一帯は本当に急斜面で、男のいる場所にたどり着くまで2時間半以上かかった」と語った。

 被害者のアルバニア人女性は2週間前、行方不明との通報を受けてから2日後に島内の小屋で発見された。警察に届け出たパートナーは警察に対し、2人が前夜に男を見かけていたことを明らかにしている。被害者は警察の事情聴取で、男に拉致され繰り返しレイプされたと話した。

 ケルキラ島は英国人を中心に大勢の人々が訪れる人気の観光地で、島内に住宅を購入して定住している英国人も多い。(c)AFP