【5月24日 AFP】23日に行われた19-20ドイツ・ブンデスリーガ1部、第27節のボルシア・メンヘングラッドバッハ(Borussia Moenchengladbach)対バイヤー・レバークーゼン(Bayer Leverkusen)戦で、無観客の会場に厚紙を切り抜いて作った1万3000人の「ホームファン」が登場し、試合を見つめた。

 新型コロナウイルスによる中断から2か月ぶりに再開したブンデスリーガだが、感染拡大を防ぐためにファンのスタジアム入場は禁じられている。そこでボルシアMGのファンはチームを後押しする画期的な方法を考え出し、年間チケット保有者が自分の姿の切り抜きを普段座っている席に置けるようにした。

 プロジェクトを取り仕切ったボルシアMGサポーターのトーマス・ルートウィヒ(Thomas Ludwig)さんは、「今回作ったのは1万3000人分だったが、注文は2万件あった」「試合前日のボランティアは忙しかった」と話した。

 ボルシアMGのシュテファン・ライナー(Stefan Lainer)も、もの言わぬ観客の前でのプレーについて「壮観だったよ。歓声はなかったが、一定の雰囲気は出ていた」「もちろん素晴らしいアイデアだし、たくさんの人が参加してくれてうれしい」とコメントした。

 その一方で、切り抜きとともに客席に置かれた横断幕の中には、無観客での再開に抗議するものもあった。アウェーサポーターでも19ユーロ(約2230円)を支払えば切り抜きを作ることができたため、アウェースタンドにも何人かの厚紙ファンが姿を見せた。

 その力もあってか、試合はレバークーゼンが3-1で勝利して暫定3位に浮上。ボルシアMGは暫定4位に転落している。(c)AFP