【5月22日 AFP】スペイン東部の広大な平地に位置するテルエル(Teruel)空港。日光を求める観光客たちが利用することはほとんどないが、新型コロナウイルスが航空業界と観光業に大打撃を与えている中、右肩上がりに成長している数少ない貴重な空港の一つだ。

 乗客がいないこの空港の大事な目的は観光客の休暇ではなく、飛行機の整備と改修だ。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的な大流行)により多数の航空機が運航停止となり、テルエル空港の事業は今、活況を呈している。

 340ヘクタールの敷地は欧州最大の駐機場を備えており、照りつける太陽の下で航空機およそ100機が止まっている。中には世界最大の旅客機であるエアバス(Airbus)A380型機9機や、ボーイング(Boeing)747型機1機も含まれている。

 空港責任者のアレハンドロ・イブラヒム(Alejandro Ibrahim)氏は「私たちは世界市場で仕事をしている」と話す。テルエル空港の顧客リストにはエールフランス(Air France)、ルフトハンザ航空(Lufthansa)、ブリティッシュ・エアウェイズ(British Airways)、イベリア航空(Iberia)、アビアンカ航空(Avianca)、エティハド航空(Etihad)、中国東方航空(China Eastern Airlines)などが名を連ねている。

 イブラヒム氏は「以前も今も乗り入れる利用客はいないので、旅客輸送の停止による影響はない」と語っている。(c)AFP/Alvaro VILLALOBOS