【5月24日 CNS】中国・山西省(Shanxi)太原市(Taiyuan)杏花岭区の外国語小学校で18日、4年生から6年生までの授業が再開された。4年生の児童は当日、背中にいろいろなデザインの「1メートルの羽」を着けて登校した。

【動画】「あなたが大切だから1メートル空けるね」小学生が羽を付けて登校 中国・山西省

 学校が今回の活動を行ったのは、廃品利用の「羽」作りを通して、子どもたちが防疫のための安全な距離を実感し、いつもそれを意識して行動するよう希望したからだという。

 同校の4年生200人近くが登校時に背中に着けた羽は、形がそれぞれ個性的で、さまざまな色に塗られ、大半の児童の羽には「あなたを愛しているから」と「1メートルあけます」の二つの言葉が書き込まれていた。

 授業再開の指示が出たとき、学校は保護者と児童で「廃品を宝にする手作り活動」を行うことを決めた。児童に約1メートルの長さの羽を手作りさせ、初登校の日にそれを着けてくるという活動だ。

 同校の趙改玲(Zhao Gailing)校長は「このやり方に児童たちは目新しさを感じました。児童たちが書き込んだ二つの言葉は、学校が要求したものではありません。一人の児童がこのアイデアを思いつき、ネットでほかの児童に伝えたところ、大変多くの児童が羽の上にこの言葉を書き込んだというわけです」と語った。

 学校は当日午前、児童たちを運動場に集め、各自の手作りの羽を披露させ、また「白衣の天使に敬意を表す」と題した防疫教育を行った。

 趙校長は「4か月以上在宅待機の後、急に登校しても、防疫管理の中での学校活動で、児童たちは戸惑うと思われ、心理的にも行動でも『慣らし段階』が必要と考えました。そこで児童たちに1メートルの羽を作らせ、自身の手作業を通じて安全な距離を認識させ、またそれを日常的な意識にまで高めて、羽無しでも友だちや教師との距離を常に1メートルに保つ自覚を持たせるようにしました」と説明した。

 4年生はまだ年齢的に1メートルの距離感がしっかりつかめないと心配した同校は、4年生にこの活動を行った。5、6年生は年齢的に問題ないと考え、参加はさせなかった。

 現在1年生から3年生までの保護者たちと、この活動をさらに改善した計画を相談している最中だという。

 同校ではこの活動のほかに、時間差登校、児童の通路上の「1メートル間隔のポイント」表示、また校門から教室に入る前までの計2回の手洗いと体温測定を行っている。

 報道によれば、防疫対策期間中は「1メートル以上」が「安全距離」とされ、多くのホテル、学校、劇場などでこの距離の確保が求められた。浙江省(Zhejiang)のある小学校では授業再開時に「1メートル帽子」を作って児童たちに安全距離への注意を促した事例もある。(c)CNS-澎湃新聞/JCM/AFPBB News