【5月20日 Xinhua News】中国湖南省(Hunan)長沙市(Changsha)でこのほど、自動運転タクシーの試乗が行われ、26歳になる医療スタッフの李芬蕓(Li Fenyun)さんが参加した。病院の外来病棟前で下車した李さんは「走行、停車、コーナリングの全てが自動で行われた。保安要員とテストエンジニアがそれぞれ前列の運転席と助手席に座り、手動運転は基本的に行わなかった」と体験時の様子を語った。

 今年4月、同市は中国インターネット検索最大手百度(バイドゥ、Baidu)の自動運転タクシー「 Apollo Robotaxi(アポロ・ロボタクシー)」の試乗を全面的に開始、中国で初めて一般市民に自動運転タクシーサービスが開放された。利用者が乗車しての自動運転タクシー走行は試験段階ではあるが、業界関係者は、今回の試みにより中国における自動運転の大規模化の実現が重要な一歩を踏み出したと考えている。

 自動運転タクシーに先立って、同市の市民は2018年末に一般道での自動運転スマート公共バス試乗を体験していた。同市の湘江新区が投資し建設した国家インテリジェント・コネクテッドカー(長沙)テスト区スマート公共バスモデル運行路線は全長7・8キロメートルで、バス停が11カ所設置されている。

 長沙智能運転研究院の応竜(Ying Long)副総経理は「スマート公共バスはテスト走行の過程で、アダプティブクルーズコントロール(ACC)と車線逸脱防止(LDW)、バス停自動入出、横断歩道通過、信号機のある交差点通過、自動コーナリングなどの機能を含む10項目の自動運転機能を実現した」と説明した。

 近年、中国ではますます多くの都市が自動運転に関する布石を行っている。2019年末までに、中国の20余りの都市が自動運転車のテスト政策を発表し、うち6都市では有人テスト用ナンバープレートを発行している。(c)Xinhua News/AFPBB News