【5月19日 People’s Daily】中国・山西省(Shanxi)ではこのほど、新型コロナウイルスの感染拡大で閉鎖されていた2000校余りの中学で3年生の通学が再開した。その数は36万7000人余り。3年生の通学再開は、他の学年の通学再開にとってのモデルとなる。学校はどのようにして、生徒の心身の健康を守りながら授業の質を高めようとしているのか。記者は現場で取材を進めた。

 太原市(Taiyuan)第12中学校では729人の3年生が復帰した。オンライン授業は2月10日から始まっており、学校が通学再開に先立ち、オンライン学習の状況について調べたところ、いくつかの問題点が出てきた。例えば、一部の科目は進み方が遅く効率がよくないとか、一部の生徒は自律性が低い、といった問題だ。そこで学校はこれを踏まえて授業の進め方を検討し、決定した。

「最初の1週間できちんと調査をする。その結果に基づいて、もっと実情に即した授業方法を定める」と語るのは、第12中学校の張雲峰(Zhang Yunfeng)副校長。「なるべく早く生徒たちを落ち着かせ、オンライン学習で復習した知識を確かなものにするのが一番大切だ」という。

 山西省では今年、中学の入試は例年より1か月遅れ、7月中下旬になる。

 山西省の各中学校では、生徒の安全のため、「朝と昼の健康チェック」をしている。昼に帰宅するのが難しい生徒には昼食を用意しているという。

 第12中学校の旱西関キャンパスでは3年生は8クラスだが、二つのグループに分けて時差通学。第1陣の登校時間は午前7時20分で、第2陣はその10分後。学校で昼休みを過ごす生徒は、食堂では特定の席に着く。一つのテーブルに生徒は1人。皆が同じ向きに座り、食事をする。

 張副校長は「学校では毎日、食堂や宿舎、教室などを全面的に消毒している。消毒要員は専門の訓練を受けている」と語った。(c)People's Daily/AFPBB News