【5月19日 People’s Daily】中国・雲南省(Yunnan)大理市(Dali)大理鎮竜龕村(Longkan)の「洱海(Erhai)エコ回廊」をサイクリングすると、片方に緑の瓦と白壁の民家、もう片方には波がきらきら輝く洱海が見える。

 洱海は大理の人々にとっては「母なる湖」。「洱海エコ回廊建設プロジェクト」は3月1日に全面的に作業を再開した。投資予定額は90億元(約140億円)余りで、洱海を一周するエコ回廊は全長129キロ。年内に完工の見通しだ。

 このプロジェクトは5件の事業で構成されている。すなわち、790ヘクタール余りのエコ修復・湿地建設と129キロのエコ回廊と若干の環境観測所、23村1806戸の移住、30キロの汚水管網、そして湿地修復機能のある五つの科学研究実験基地だ。

 エコ回廊は村落のあるところでは、家屋を取り壊し、湖を広げる。郊外では240ヘクタールの農地を自然に返し、これによって生態バランスを修復する。洱海エコ回廊プロジェクト部の熊英力(Xiong Yingli)副部長は「以前は家屋が水辺まで来ていた。湖から隔てる物がなかった。村落による洱海の汚染は不可避だった。この回廊で村落と湖が隔てられる」と語った。

 大理市政府の中国共産党の組織、党組メンバーである李文標(Li Wenbiao)さんは、エコ回廊の建設が始まったばかりのころ、大きな不安があったという。不安の原因は、一つは皆の考え方が一致していなかったことだ。これほど巨額の資金を使う価値があるのかと疑問を呈する者もいた。1806戸の住民を移住させることができるか、という不安もあった。でも、いろいろな作業は順調に進んだ。

 住民はなぜ、このプロジェクトを支持したのか。銀橋鎮(Yinqiao)陽波村(Yangbo)の李千月(Li Qianyue)さん一家は300平方メートルの家屋をこわした。李さんの話では、幹部は昼夜を分かたず、丁寧に説明してくれた。補償ももらった。1806戸は近く、農村活性化モデルの「特色小鎮」(特色ある町)に移住する。

 長年にわたる洱海の整備は、「人が進み、湖が退く」から「湖が進み、人が退く」に変わり、環境保護が重視されるようになった。洱海エコ回廊の建設は洱海の環境保護を促進する。エコ回廊が完成すれば、洱海への汚染物質の流入が減り、水質が改善される。洱海の生物の多様性を向上させ、地域の持続可能な発展を促すうえでもプラスになる。(c)People's Daily/AFPBB News