【5月18日 AFP】男子ゴルフ、世界ランキング1位のロリー・マキロイ(Rory McIlroy、北アイルランド)が、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の新型コロナウイルス対策をめぐる政治手法に疑問を呈した。しかし大統領は、ゴルフ界はマキロイのような選手ばかりではないと批判を受け流している。

 大のゴルフ好きであるトランプ大統領と、3年前に米フロリダで一緒にラウンドしたこともあるマキロイは先日、ポッドキャストで大統領の新型ウイルス対策を批判し、次のように話した。

「今は非常に深刻な状況なのに、それを選挙戦に政治利用しようとしている事実がある。まるでコンテストでもしているみたいに、(米国の)検査件数は世界一だと言っている」「リーダーとしてふさわしい振る舞いじゃない。示すべきは外交手腕で、大統領がそれを見せているとは思わない。特に今はね」

 そのマキロイは17日にチャリティー大会に出場した。そして、米NBCテレビによる大会中継に遠隔で出演したトランプ大統領は、時折ある選手からの批判について、ゴルファー全員が自身のことを気に入るとは思っていないと話し、荒っぽい自身のスタイルにうんざりしている選手のことを気にしていない様子を見せた。

「政治への関心が非常に強いゴルフ選手は多く、私の政治が好きな人もいれば、そうでない人もいる。気に入らない人はそんなに多くないはずだ」「たくさんのツアー出場選手と知り合いだが、誰も嫌いではないし、そんなことは絶対に言えない。実際に会えばみんな素晴らしい人間だ」

 マキロイはダスティン・ジョンソン(Dustin Johnson)やリッキー・ファウラー(Rickie Fowler)、マシュー・ウルフ(Matthew Wolff)の米国勢と共に、新型ウイルスによるツアー中断から約2か月ぶりに大会形式のプレーに臨み、ゴルフの腕のさびを落とした。

 大会は新型コロナ救済基金のための資金集めのイベントであり、同時に米国男子ゴルフツアー(US PGA Tour)が新たな感染防止策を定める際の参考にするプレ大会としての意味合いもあった。

 ツアーは6月のチャールズ・シュワブ・チャレンジ(Charles Schawb Challenge 2020)から再開する予定で、同大会と続く3大会は少なくとも無観客で開催される。選手も新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の検査と検温によるスクリーニングが義務づけられる。(c)AFP