【5月18日 AFP】新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の症状を記載したリストが、毎週長くなっているようだ。

 当初は悪寒、頭痛、発熱といったよくあるインフルエンザに似た一群の症状だったのが、ここ3か月の間に、人体の主要な臓器の大半に影響を与える症状のリストへと急速に拡大している。

 米疾病対策センター(CDC)の内部報告書には、3月1日から5月1日の間に入院した新型コロナウイルス感染症患者2591人にみられる症状の分析結果が掲載されている。

 メディアに流出したこの内部報告書によると、患者全体の4分の3に悪寒、発熱やせきの症状がみられ、ほぼ同数の患者が息切れを示した。これらは最も一般的な新型コロナウイルス感染症の症状だ。

 患者の3分の1近くがインフルエンザに似た筋肉痛を訴え、28%に下痢、4分の1に吐き気や嘔吐(おうと)の症状がそれぞれみられたという。

 全体の約18%に頭痛がみられた他、10~15%は胸や腹の痛み、鼻水、のどの痛み、精神錯乱などの症状に襲われた。

■他種のウイルスではまれな症状も

 CDCの報告書では、嗅覚や味覚の喪失がみられた患者は全体の3.5%にとどまった。これらの症状は、理由は明らかではないが、入院が必要でない比較的軽症の患者により多くみられるのではないかと、専門家らは推測している。嗅覚や味覚の喪失は、他種のウイルスでは極めてまれな症状だと、専門家らは指摘している。

 インフルエンザの患者にはほとんどみられない別の一群の症状は、血栓に起因するとみられる。新型コロナウイルス感染症患者の心臓疾患、肝臓疾患、肺塞栓症、脳損傷などは、このような血栓が原因となっていることが、最近の研究で突き止められている。

 この他にも、他ではあまりみられない症状として、皮膚発疹を伴う症状がある。

 まるで凍傷のように変色した足の指の写真がソーシャルメディア上に掲載され、最も大きな関心を集めているのが「コビッドつま先」と呼ばれる霜焼けに似た症状だ。

 つらいかゆみや火照りを引き起こす可能性のあるこの症状は嗅覚の喪失と同様に、軽症型の新型コロナウイルスに関連している。(c)AFP/Marlowe HOOD