【5月16日 AFP】インドで16日、出稼ぎ労働者を乗せたトラックによる交通事故が相次いで発生し、少なくとも30人が死亡した。同国では新型コロナウイルスにより、全国的に封鎖措置が取られており、労働者たちは地元の村々へ帰郷しているところだった。

 北部ウッタルプラデシュ(Uttar Pradesh)州では、労働者およそ40人を乗せたトラックが、道路脇のカフェに停車していた、同じく出稼ぎ労働者とその家族を乗せていたトラックに衝突。25人が死亡し、女性や子どもを含む約30人が負傷した。

 AFPの取材に応じた地元の治安判事によると、運転手が居眠りしていたことが事故の原因とみられ、全員が男性とされる犠牲者の多くはトラックに積載されていた石灰により窒息死したという。

 また中部マディヤプラデシュ(Madhya Pradesh)州では、隣接するマハラシュトラ(Maharashtra)州から戻る労働者たちを乗せたトラックが、酔っ払い運転により横転。当局者によると、死者5人のうち4人は女性で、他に17人が負傷した。

 同国では封鎖措置が7週間に及び、多数の出稼ぎ労働者が仕事を失うとともに足止めを食らい、自動車や列車事故に巻き込まれたり、徒歩で自宅に向かう際に極度の疲労から命を落としたりする事例が相次いでいる。(c)AFP/Aishwarya KUMAR