【5月17日 AFP】エジプトのカイロ首都圏で、集合住宅のバルコニーにほぼ接するほどの至近距離に高架道路が建設されており、ソーシャルメディアや報道などで不信感が噴出している。

 匿名を条件に新聞の取材に応じた住民は、「車が通ったら、うちのバルコニーで一緒にお茶でもいかがと招待できそうだ」と話した。

 建設計画への批判にさらされているカメル・アブデルハディ・ワジル(Kamel Abd El-Hady Al-Wazir)運輸相は、公共テレビに対して「アパート1、2棟、あるいは10棟のために、行政区域全体の利益を犠牲にすることはできない」と語った。

 建設中の高架道路は、ギザ(Giza)地区の北側と南側の区域を結ぶルートで、1日に推計75万台の車が利用するとみられている。

 閣僚委員会は、引っ越しを強く希望する住民らには補償を提案する予定だが、同相は、計画続行の「代替案はない」と述べている。(c)AFP