【5月15日 AFP】家に閉じこもりながら、どうすれば新しい恋人は見つかるか? 新型コロナウイルスの流行下ではそう簡単なことではないが、米国の独身者たちはその方法を見つけだそうとしている。

 人々は誘惑の技をウイルス時代に適応させ、ソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)を守った上でのデートを試みたり、熱いビデオチャットに頼ったり、国際出会い系サイトを試したりしている。出会い系アプリの側も、それに合った方法を編み出している。

 米首都ワシントン在住の教師、ケイト・アール(Kate Earle)さん(30)は普段ならば、出会い系アプリ「ティンダー(Tinder)」で一目見て魅力的と感じた男性たちと気軽に直接会っている。「でもその選択肢はないから、(アプリ上での)会話がずっと長びく」とアールさん。

 アールさんによると、そうした会話もまた普段よりも「オンラインセックス的なやりとり」になりがちに思える。だが、ロックダウン(都市封鎖)の規制を破り、実際に会ってデートする気は一切ない。

「誰もが少し性的欲求不満になっていると思う。私もそうです」「そして誰かに実際に会いに出かけたいという誘惑も絶対にある…でも実際にそうするほどではないです」

■マスクを外して

「グレートロックダウン(Great Lockdown)」により、世界では記録的な数の独身者が出会い系オンラインアプリを利用している。

「ティンダー」の利用は3月29日に過去最高を記録し、30億回を超える「スワイプ」数を記録。ライバルの出会い系アプリ「バンブル(Bumble)」は3月の2週間で、米国内のメッセージ交換数が26%増加した。

 ワシントン在住の30代のフランス人女性、ベアトリスさんは3月半ばに複数の出会い系アプリに登録した。それ以降、外出制限を時々破って、新たに知り合った人とデートをした。

「少し神経質になっていた」というベアトリスさんは、「初めて会う人とマスクを着けながら歩くのは難しい。結局、最初の5分でマスクを外した」とAFPに語った。

 身体的に距離を置くというルールを守ったデートを数回、実りのないまま終えた後に好きだと思える人と出会った。「そして最後は、ソーシャル・ディスタンシングを守らないことになりました」