■最後のひと押し

 ウイルス危機で急速に新たな「普通」となったことの一つが、ビデオデートだ。

 だが、知り合ったばかりの相手とのキャンドルライトをともしたロマンチックなディナーが、ノートパソコンの画面上で本当にうまくいくのだろうか。

 デートコーチのベラ・ガンジー(Bela Gandhi)さんは、クライアントの一人である60代の女性の話をしてくれた。「この女性は、ここ6週間である人と恋に落ちました。2人が会っているのは(ビデオ通話サービスの)スカイプ(Skype)を通じてのみです」

「スマート・デーティング・アカデミー(Smart Dating Academy)」という名のデートに関する助言サイトを創設したガンジーさんによると、ビデオ電話は「感情的な親密さ」を容易に築くことができると語る。「そして実際に相手に会う行為は、最後のひと押しにすぎないのです」

 しかし、米シカゴ郊外にあるノースウェスタン大学(Northwestern University)の臨床心理学者アレクサンドラ・ソロモン(Alexandra Solomon)氏はやや異なる立場だ。

「今のところは、ビデオデートがあるのはありがたいことだ」とソロモン氏。「でも今の状態から抜け出したら、やはり人と人がテーブル越しにワインやお茶を楽しみながら実際に会って話をする、昔ながらの有機的な体験を共有してほしいと切に願っている」 (c)AFP/Antoine BOYER