【5月14日 AFP】アフリカ中部ブルンジの政府が、国内で新型コロナウイルス対策に従事していた世界保健機関(WHO)の代表と専門家3人に国外退去を命じたことが分かった。ブルンジ外務省の書簡をAFPが13日に確認した。

 WHOアフリカ支部に宛てた12日付の外務省書簡は、WHOの高官4人を「ペルソナ・ノン・グラータ(好ましからざる人物)に指定した」とし、15日までに「ブルンジの国土から退去しなければならない」と述べている。

 匿名でAFPの取材に応じたブルンジ当局者は、退去処分を受けた4人について「ブルンジの新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策を支援するWHOチームの全員」だと説明。「彼らは追放された。保健相は、ブルンジの新型コロナ対策に受け入れがたい干渉をしたとしてWHOを完全に除外した」と語った。

 外務省の書簡には、国外退去処分を決定した理由は記されていない。外交筋や行政当局筋によれば、ブルンジ外務省は1か月前にもこの4人の国外追放を試みていたという。

 ブルンジは20日に大統領と国会議員、地方議員を選出する総選挙を控えている。(c)AFP