【5月13日 AFP】フランス・リーグ1のアミアン(Amiens SC)は12日、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)によって今シーズンが早期終了して2部降格になったのは「不当」だとして、この決定を覆すための法的手続きを開始したと発表した。

 アミアンのベルナール・ヨアニン(Bernard Joannin)会長は記者会見で、「この決定はスポーツの公平性に反するものだとわれわれは考えている。リーグ側からの処罰であり、不当なもの」とコメントした。

「この不当な決定を覆すため、われわれは法廷での争いを強いられている」

 プロサッカーの試合は9月まで再開できないと政府が発表したことを受け、1部と2部リーグを運営する同国プロサッカーリーグ連盟(LFP)は先月末、残り約10節となったリーグ戦の打ち切りを決定。

 リーグ1ではパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)が優勝扱いとなり、19位のアミアンと20位のトゥールーズ(Toulouse FC)が降格になった。また、リーグ2で優勝扱いになったロリアン(FC Lorient)と同2位のランス(RC Lens)が1部に昇格する。

 シーズンが中断された時点で、アミアンは結果的に残留することになった18位とは4ポイント離れていたが、残留争いをしていたライバルとの直接対決を数試合残していた。

 クラブの担当弁護士を務めるクリストフ・ベルトラン(Christophe Bertrand)氏は、「われわれはシーズン打ち切りの決定に異議を唱えているわけではない。それはこの法的手段の目的ではないし、やや不適切だろう」とした上で、「われわれが反対しているのはこの決定によって生じた結果」と語った。

 アミアン側はパリ行政裁判所に提訴した。

 2017年の初昇格後、1部での3シーズン目を迎えていたアミアンは、リーグ1を一時的に20チームから22チームに増やす案を検討し、そうすることでアミアンとトゥールーズは降格を免れるべきだったと考えている。

 オリンピック・リヨン(Olympique Lyon)のジャン・ミシェル・オラス(Jean-Michel Aulas)会長も、7位という順位に終わり、約25年間で初めて欧州カップ戦の出場権を逃す見通しとなった今回の決定に猛反発しており、法的措置を取る姿勢を見せている。(c)AFP