【5月12日 AFP】ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は11日、新型コロナウイルス対策として大半の労働者を対象に導入していた外出制限を、翌12日から解除すると発表した。ただ、同国内での1日の新型ウイルス新規感染者数は同日、過去最多の1万1656人を記録した。

 ロシアでは1日の新規感染者数が連日1万人を超える状況が続いている。累計感染者数は米国、スペイン、英国に次ぎ世界で4番目に多い22万人余りへと増加し、流行終息の兆しは見られていない。

 だがプーチン氏は、感染拡大を阻止するための「非労働」期間を12日に終了すると発表。一方で、独自のウイルス対策導入が認められている各地域は引き続き、感染抑制に必要な制限を維持できるとした。

 当局は、新規感染者数が増加した一因には無症状の人も対象とした積極的な検査があると説明している。政府によれば、これまで560万件余りの検査が実施された。

 ロシアの公式統計に基づく致死率は深刻な被害を受けている欧州諸国に比べるとはるかに低く、累計死者数は11日、前日から94人増の2009人となった。だが、この死者数を疑問視し、当局が死者数を過少報告していると批判する声も出ている。(c)AFP/Maria ANTONOVA / Jonathan BROWN