【5月11日 Xinhua News】中国広東省(Guangdong)広州市(Guangzhou)の南沙自由貿易区でこのほど、次世代デジタルインフラ建設に関する契約が結ばれた。中でも広州港で建設が進む第5世代移動通信システム「5G」を用いた「スマート港」に注目が集まった。同港南沙港区の4期プロジェクトでは、全自動化埠頭(ふとう)を建設する。同自由貿易区への取材で分かった。

 同港を運営管理する広州港集団によると、同社は上海振華重工、中国聯合網絡通信集団(チャイナテレコム、China Telecom)広州、華為技術(ファーウェイ、Huawei)との間で、南沙港区での5Gの共同応用イノベーション提携に関する基本合意書を締結した。5Gやビッグデータ、クラウドコンピューティングなどのデジタル技術を活用し、港湾オペレーションシステムを再構築する。適格な現状認識やオンライン処理、スマート意思決定を実現させ、港の運用効率の向上を図る。

 新埠頭は従来の埠頭と比べ、技術者がやや増えるものの、コンテナ運搬車や水門の作業員、管理スタッフは減少する。全体では約6割の人員を削減できるという。環境保護にも努め、ほぼ全ての設備で電力を使用し、排ガス放出を防止する。

 プロジェクトは2021年の竣工(しゅんこう)・運用開始を見込む。同港区の年間コンテナ取扱量は運用開始後、2200万TEU(20フィートコンテナ換算)を超えるとされ、広州港の物流競争力と集約・拡散能力が一段と高まる。(c)Xinhua News/AFPBB News