【5月10日 AFP】米電気自動車大手テスラ(Tesla)のイーロン・マスク(Elon Musk)最高経営責任者(CEO)は9日、カリフォルニア州にある本社と工場をめぐり、新型コロナウイルスの影響で地元自治体が操業再開を認めなかったことを受けて同州から移転する可能性を示した。

 マスク氏はツイッター(Twitter)に痛烈な非難を投稿し、「率直に言って、これは我慢の限界だ。テスラは直ちに本社と将来の事業計画をテキサス州とネバダ州に移転する」と表明。また、テスラの工場があるフリーモント(Fremont)市に言及し、「フリーモントでの製造活動を維持するとしても、それは今後のテスラの扱い方次第だ」と述べた。

 テスラの米国唯一の組み立て工場であるフリーモントの工場について、同社は5月初めの操業再開を目指していたが、地元自治体はこれを阻止した。

 マスク氏は中国の自社工場が新型コロナウイルスの感染抑制後に製造を再開した経験を強調。地方レベルの保健当局者に関して、「テスラは中国工場の経験を通じて、安全のためにするべきことを(選挙で選出されたのではない)暫定的な下級公務員よりはるかに熟知している」とツイートした。

 マスク氏は「不合理で現実とかけ離れている」として、工場があるアラメダ郡(Alameda County)に対して「直ちに」訴訟を起こすと投稿。同郡の保健当局者が「州知事や大統領、憲法で定められた自由、そしてごく当たり前の常識に」反して行動したと主張した。(c)AFP