【5月10日 People’s Daily】中国で「宇宙の日」の4月24日、中国国家宇宙局は今後の惑星探査プロジェクトの総称を「天問」と命名し、今年予定している初の火星探査機打ち上げミッションを「天問1号」と名付けたと発表した。

 中国では国内初の人工衛星「東方紅1号」が1970年4月24日に打ち上げられたことから、この日を「宇宙の日」としている。

 プロジェクトの名称は、戦国時代の楚の詩人・屈原(Qu Yuan)が宇宙の誕生伝説などに疑問を投げかけた長編詩「天問」に由来する。真理を探究し続ける精神や、科学の道のりに終わりがないという思いを込めた。

 火星探査プロジェクトの名称は2016年8月に全世界に向けて募集を開始。3万6000件近い応募があり、専門家の選考を経た後のインターネット投票で、「天問」は最多の31万7000票を獲得した。

 同時に募集したロゴマークには7500件近いデザインが集まり、採用されたロゴは太陽系の惑星群の軌道で「C」のイメージを表現。中国(China)の惑星探査、国際協調(Cooperation)などの意味を含んでいる。

 火星と地球の距離は最も接近すると5000万キロ、最も遠いと4億キロに及ぶ。火星には大気があって温度も安定し、自転周期は地球とほぼ同じ24時間37分。地球環境と相似性があり、生命体が存在するかなど多くの興味を駆り立てる。火星と地球の共通点と相違点を研究することは極めて価値がある。

 海外の宇宙研究機関は、火星の南極領域にある氷の地下に液体の水が存在すると発表しており、火星に対する関心は高まっている。火星の磁場の長期変動、気候の変化、地形の分析なども火星探査において重要な意義がある。

 地球と火星は26か月ごとに最接近し、ロケットを打ち上げるチャンスは限られている。火星探索は、世界の宇宙研究における最先端技術となっている。中国は今年中に探査機を打ち上げ、火星の周回、着陸、表面探査を実行し、特に火星表面の重点地域では詳しい実地調査を進める。

 プロジェクトには多くの試練も待ち受けている。地球と月の距離38万キロと比べてはるかに遠い火星との通信コントロールが順調に行われるかは大きな鍵となる。また、探査機は約7か月かけて火星に到着し、着陸はわずか7分間で行われる。火星の重力は地球の3分の1で、安全な着陸を果たせるかは大きなチャレンジだ。

 火星探査プロジェクトは中国の宇宙開発において記念碑的事業であり、「宇宙強国」建設に向けて重大な使命を担っている。(c)People's Daily/AFPBB News