【5月10日 AFP】ドイツ・ブンデスリーガの再開までわずか1週間となる中、同2部ディナモ・ドレスデン(Dynamo Dresden)で新たに2人の新型コロナウイルス陽性が判明し、チーム全体が隔離されることになった。

 2部で最下位のドレスデンは、来週末にハノーバー96(Hannover 96)戦が予定されていたが、今回の決定により試合は行えなくなった。ドイツでは政府が2か月ぶりのリーグ戦再開にゴーサインを出したが、それからわずか3日で早くも誤算が生じている。

 ドレスデンのラルフ・ミンゲ(Ralf Minge)スポーティングディレクターは「ここ数週間、人と物の移動の両面で多大な労力を払い、医療と衛生に関する所定の対策を厳密に実行してきた」「監督保健当局やドイツサッカーリーグ機構(DFL)とも連絡を取り合っている。事実として、われわれは今後14日間は練習も試合もできない」とコメントした。

 新型ウイルスの感染拡大によるロックダウン(都市封鎖)が欧州全体で始まって以降、域内で主要リーグが再開するのはブンデスリーガが最初になるが、政府による承認後も、再び感染が広がってリーグが再度中断し、今度はそのまま打ち切りになるのではないかという懸念はくすぶっている。

 ドレスデンでは、選手だけでなく監督やコーチも隔離される。練習が2週間できないドレスデンは、23日にもグロイター・フュルト(SpVgg Greuther Fuerth)戦が予定されているが、リーグは6月30日までのシーズン終了を目指しており、再延期の余裕はほとんどない。

 DFLは独スポーツ通信社SIDに対し、広報を通じて「ディナモ・ドレスデンからリーグに連絡は入っている。クラブの計画も考慮しながら、週明けに対応を決める」と話した。

 DFLのクリスチャン・サイファート(Christian Seifert)最高経営責任者(CEO)は、各クラブは「仮の許可」を得た状態であり、厳しい対策を講じて再開に臨む必要があると話している。

「はっきりさせておきたいのは、われわれは仮の許可を得てプレーするということだ」「全員が自らの責任を果たしてほしい」 (c)AFP