【5月9日 AFP】ブラジルの自動車製造業者協会は8日、新型コロナウイルス流行の影響により、同国の4月の自動車生産が前月比約99%減の大幅な落ち込みになったと発表した。

 同協会によると、国内の自動車工場65か所で4月に生産された台数は、3月の18万9958台から、わずか1847台に減少した。前年4月は26万7562台で、今年4月は1カ月の生産台数としては1957年以来、最も少なかった。

 数か月前から新型コロナの世界的流行により世界経済がまひし、ブラジルも予防措置を取り始める中で、同国の自動車生産はすでに打撃を受けていた。

 今年1~4月にブラジルで事業を展開する自動車メーカー26社の工場から出荷された自動車は計58万7739台で、前年同期の96万5408台から39%減少した。

 ブラジルのパウロ・ゲジス(Paulo Guedes)経済相は7日、南米最大のブラジル経済が1か月後には「崩壊」し、食糧不足や「社会的混乱」も起きる恐れがあると指摘し、警鐘を鳴らした。

 ブラジルは南米における新型コロナ流行の中心地となっており、感染者数は14万5000人以上、死者数は1万人近くに上っている。(c)AFP