【5月9日 AFP】米大リーグ(MLB)、フィラデルフィア・フィリーズ(Philadelphia Phillies)のブライス・ハーパー(Bryce Harper)は、同リーグのトッププレーヤーが五輪に出場することを妨げている「ばかげた」規制を緩和させるべきだと考えている。

 来年に延期された東京五輪の出場を目指す米代表チームの顔ぶれは、そのほとんどがマイナーリーグの選手となっている。米代表が野球で五輪の金メダルを獲得したのは、2000年のシドニー五輪が最後となっている。

 ワシントン・ナショナルズ(Washington Nationals)時代にナ・リーグ最優秀選手(MVP)に選出された実績を持つ27歳のハーパーは、スポーツとポップカルチャーの米ブログサイト、バースツール・スポーツ(Barstool Sports)のポッドキャスト番組「スターティング9(Starting 9)」で、野球が競技種目に復帰する来年の東京五輪にMLBの選手が参加すれば、この競技の発展の後押しになるとの認識を示した。

 ハーパーは、「自分にとっては本当に滑稽な話だ」「マイナーリーグの選手を見下して話しているわけじゃない。東京で開催される五輪に大リーグの選手を送らないだって? 冗談だろう?」とすると、「この競技をできる限り発展させたいのに、大会期間中の2週間の収益を失いたくないからって、俺たちを五輪でプレーさせないだって? オーケー、そんなのばかげている」「2021年の五輪は来年だ。世界を驚かせて大リーグの選手を復帰させようじゃないか?」と訴えた。

 一方、MLBのロブ・マンフレッド(Rob Manfred)コミッショナーは、これまでトップ選手が五輪に参加することにあまり積極的ではなく、ワールド・ベースボール・クラシック(World Baseball ClassicWBC)を優先させると話している。

 五輪の開催期間はMLBのシーズンと重なっているため、スケジュールの問題も頭痛の種となっている。2017年にはコミッショナーが、「リーグ最高の選手たちを五輪に出場させるために、シーズンを中断しなければならなくなるような状況は考えられない」「その結果、選手たちが母国のためにプレーすることを許す最高峰の国際大会として、われわれはWBCを代替に考えている」と述べていた。(c)AFP