【5月8日 AFP】(更新、図解追加)米国の4月の就業者数は前月比2050万人減となり、過去最大の減少幅を記録した。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて全米で取られた店舗・工場の閉鎖措置により、過去10年分の雇用創出が1か月でほぼ全て失われたことになる。

 米労働省の発表によると、失業率は前月3月の4.4%から14.7%に上昇。2009年末の世界金融危機ピーク時よりも大幅に高く、1930年代以降最悪となった。非農業部門の就業者数は1939年以来最大の減少幅を記録。一方の失業率は、1948年以降で最悪で、かつ最大の上昇となった。

 3月と4月の2か月間の雇用消失は2140万件で、2010年2月~20年2月の10年間に創出された雇用2300万件に迫る数となった。

 ただ、実態はさらに深刻な可能性が高い。労働省によると、一部の労働者は実際には就業していなかったものの就業者として誤って分類されており、実際の失業率は20%近くだったとみられる。(c)AFP