【5月8日 Xinhua News】中国・河南省(Henan)洛陽市(Luoyang)にある大型仏教石窟群「竜門石窟(Longmen Grottoes)」は、493年から約400年にわたって造営が続けられた歴史を持つ。新型コロナウイルス感染症対策が常態化するのに伴い、中国中部地域の代表的な文化観光スポットである竜門石窟風景区では、夜間のオーダーメードツアーなどさまざまな観光サービスを打ち出しており、感染症流行下での文化観光の新業態を模索している。

 感染症予防・抑制のため、同石窟は今年1月に閉鎖された。その後、一般開放が再開されると、ナイトツアーはすぐに中国のインターネット上で話題になった。SNSの微博(ウェイボー、Weibo)では、多くのユーザーが紹介した公式ホームページのナイトツアー写真が注目を集め、1万5千回以上シェアされた。

 感染対策の常態化が進む中、同石窟は予約制による観光客の入場制限を行い、入り口に消毒液や赤外線検温装置を配備した。ナイトツアーで訪れる観光客は比較的少なく、労働節(メーデー)連休前には、ツアーは7組だけで、人数は70人に満たなかったときもあった。

 現在、感染対策が常態化する中で、中国の多くの観光スポットが慎重に一般開放を行っており、ライブ配信、仮想現実(VR)などの方式を活用してオンラインプロモーションを行っている。同石窟も先ごろ、ツアーのライブ配信を数回にわたり実施した。

 同風景区スタッフの李明博さんは「オンラインコンテンツは直接に経済効果を生み出すわけではないが、この機会を活用して石窟を宣伝し、石刻芸術の美しさをより多くの人に理解してもらうことが大切だ。感染症が過ぎ去れば、さらに多くの人々が一目見ようとやって来るだろう」と述べた。(c)Xinhua News/AFPBB News