【5月11日 People’s Daily】ウイルスは人類共通の敵であり、感染症は各国共通の試練だ。感染症を前に、各国が自らの感染防止・抑制を達成すると同時に、できる限りを尽くして他者を支援するのは人間性のなせる業であり、道義でもある。翻って米国の一部の政治家とその追従者を見ると、聖書の箴言(しんげん)「自分を愛するように、あなたの隣人を愛せよ」は口先だけで、実際には冷血非情な事をしている。彼らは中国からの寄付金を「大盤振る舞い政治」、専門家が支援に駆け付けるのを「地政学的拡張」、物的支援を「マスク外交」と中傷する。その心の偏狭さ、行動のたちの悪さには驚かされる。

 命に値段はつけられず、人を救うことが最も大切だ。一滴の水のような恩にも、湧き出る泉のような大きさで報いるべきだ。中国は感染症との闘いにおいて危難の瀬戸際にあった時、国際社会の力強い助けを得た。多くの国々が速やかに中国に医療物資などを支援した。各国から差し伸べられた支援の手に、われわれは感謝しており、いつまでも忘れることはない。中国は自国で感染がほぼ抑制されると、積極的に対外支援を繰り広げ、新中国成立以来支援期間が最も集中し、最も広範な緊急人道主義行動を始動し、東京からパリまで、テヘランからマドリードまで、黒海沿岸からアフリカの隅まで、この春に中国からの医療物資を世界中の各大空港に輸送し、世界保健機関(WHO)などの国際機関に大量の資金を寄付し、医療専門家チームを世界各地に派遣し、専門家によるビデオ会議を何度も開催してきた。人類運命共同体の構築推進を打ち出した中国は、自らの実際の行動によってこの理念を実践している。

 一方で、感染症の下、米国は一体自国と世界のために何をしたのかと、人々は問わざるを得ない。感染が始まると、米国はWHOの警告を無視し、不十分な措置を講じ、自国での大流行を招き、ひたすら他国に責任を押し付けた。対外的には感染症対策が急がれることを無視して、イラン、シリア、ベネズエラなどへの制裁を強化した。WHOは各国の感染症との闘いを支援する重要な国際機関だが、米国は資金拠出の停止や脱退の脅しも辞さないうえ、各国の選挙で選ばれたWHOトップの更迭を横暴にも要求している。

 ウイルスが猛威を振るう中、お互いに助け合い協力して初めて、困難を克服することができる。これは基本的道理であり、国際的な共通認識でもある。翻って米国を見ると、国連が始動したワクチンと治療薬の開発・生産における国際協力計画への参加を拒絶した。感染対策物資が世界的に不足する中、米国は同盟国への友情さえ顧みず、他国の発注した防疫物資を差し止めた。ワクチンは感染症との闘いにおける希望であり、最終的な勝敗を決める武器だ。だが米国は大金でドイツの企業が開発した新型コロナウイルスワクチンの所有権を独占しようとしている。この行動は西側メディアから「現代の海賊」と呼ばれた。

 危難の際には、道義の力、人間性の温かみがとりわけ貴重だ。感染症の下、米国の政治家は新型コロナウイルス感染症の流行を交通事故に例えて、数万人が死亡する悲惨な情景を軽視し、冷血非情さをあらわにした。また、ウイルスの感染拡大を許して、高齢者や弱者、病人、障害者、ホームレスなどを淘汰(とうた)させることで、「われわれの社会の重大な負担を解決すべきだ」と主張して、人々の怒りを買った米高官もいる。米国の一部の政治家は「米国の感染症対策における強大な指導能力」を自慢し、ポンペオ国務長官にいたってはまったく恥知らずにもあちこちでほらを吹き、「気前の良さは米国の核心的価値観だ」と主張しているが、実際には口先だけで、行動を伴っていない。

 大変皮肉なことに、米誌ナショナル・インタレスト(The National Interest)は「米国が中国から受け入れた支援は、米国政府自身が国民に与えたものよりも多い」と指摘した。

 人類に地球は一つしかなく、各国は一つの世界に共存している。感染を防止・抑制・阻止するこの世界の闘いにおいて、命を救うこと以上に重要なことはなく、手を携えて協力すること以上に差し迫って必要なこともない。(c)People's Daily/AFPBB News