【5月7日 People’s Daily】陝西省(Shaanxi)を視察していた中国の習近平(Xi Jinping)国家主席は4月20日、柞水県(Zhashui)小嶺鎮(Xiaoling)金米村(Jinmi)のライブ配信所で、現地の特産物、柞水キクラゲを称賛し、「史上最強の情報発信者」となった。習主席は、電子商取引(EC)は大衆の貧困脱却を助けるだけでなく、村の振興にも役立つと強調した。

 これにより柞水キクラゲはインターネットで大人気となり、4月21日には人民日報(People's Daily)のライブ配信で、8万袋余り、12.2トンの柞水キクラゲが一瞬で売り切れてしまった。柞水キクラゲは淘宝(タオバオ、Taobao)など通販サイトでも売れ筋商品になった。

 4月23日夜には陝西農産品のライブ発信が行われ、柞水キクラゲは10秒で、肉夾饃(ロージャーモー、ハンバーガーのようなもの)は16秒で売り切れた。このライブ発信には3800を上回る商店、農家が5万種類以上の農産品を出展。「史上最強の情報発信者」による宣伝の効果は引き続き拡大した。ネットには、大量の市長、県長が電子商取引で地元の特産品をライブ発信するようになるのではないか、との書き込みも。

 柞水キクラゲは人民網の総合的な消費サービスサイト「人民優選」では貧困者支援品の1つとされた。「史上最強の情報発信者」の影響もあり、「人民優選」に出展されている他の貧困者支援地区のキクラゲも売り上げが増加した。新型コロナウイルスの流行は経済、社会に大きな衝撃を与えたが、同時にこれにより新たな業態も生まれた。「携帯電話は新たな農具、ライブ配信は新たな農作業」という声も出ている。

 あるネットユーザーは「農業は結局のところ、農民の収入を増やすことが重要だ。ネットの力を借り、大量の農民をできる限り早く豊かにする。これこそ、習主席の一貫した関心事だ」と書いた。

 電子商取引は大きな潜在力を秘めている。さらに発展させれば、もっと大きな効果を発揮するようになるだろう。(c)People's Daily/AFPBB News