【5月12日 AFP】米国で新型コロナウイルスによるロックダウン(都市封鎖)が始まってしばらくたった頃、バージニア州に住むある女性が、自宅の玄関先で毎日のようにさまざまなキャラクターに扮(ふん)し、人々を元気づけ、家にいるよう促す取り組みを始めた。

 エリン・ケンブル(Erin Kemble)さんのこの活動は、会えずにいるいとこを楽しませるために始めたものだった。また、勤務先のケータリング会社が営業を停止したことで、ケンブルさん自身にやりがいを持たせるものでもあった。

 ケンブルさんの活動はやがて、気持ちの落ち込む時期に人々を笑わせるものへと変わっていった。はるか遠くのアリゾナ州や東京からもメッセージが寄せられるようになった。

 最初は、ブタの衣装を身にまとったケンブルさんが、有名なわらべ歌の「ある子ブタちゃんは家にいました」という一節が書かれたプラカードを掲げたものから始まった。

 ケンブルさんがソーシャルメディアに投稿した写真には、3万の「いいね!」が寄せられた。その数を見て、自分が何か面白いことをしているのではないかと思ったという。

 ケンブルさんは、ポップカルチャーや有名映画のキャラクターになりきる。よく知られたせりふを使って、外出しないように注意を促し、手を洗い明るく過ごそうというメッセージを送る。

 ケンブルさんはAFPに対し、「残りの人生、ずっとこの活動を続けることができると思います」と笑顔で語った。「ここは私の楽園。玄関先でコスプレショーを演じているみたいなものです」 (c)AFP/Heather SCOTT