■第2波抑制の可能性

 新型コロナウイルスは、気候が暖かくなった場合、どのように反応するのかはまだ分かっていない。

 企業が操業を再開することができ、通りに人が戻っても、新型コロナウイルスの拡散を遅らせる方法はいくつかある。例えば、対人距離を保つ、顔に触らない、手を洗う、公共の場でマスクを着用するなどの方法があるが、人々は第1波の間にこれらの習慣をある程度身に付けている。

 仏公衆衛生局の研究グループのモデルは、何の措置も講じない場合、国内の死者は20万人に達すると予測されるが、ソーシャル・ディスタンシングやマスク着用によって8万5000人に減らすことができると示している。

 ロックダウン解除後のこの他の重要な対策には、検査と濃厚接触者の追跡が挙げられる。これにより新規感染者の確認と、濃厚接触者の隔離が行われる。

 先月、英医学誌ランセット(The Lancet)に、検査、濃厚接触者の追跡、感染が確認された患者の隔離によって、中国南部・深セン(Shenzhen)の「R0(Rノート、基本再生産数)」が0.4に減少したことを示す論文が掲載された。R0は、1人の患者が平均して何人に感染を広げる可能性があるかを指す。

 これにより深センは、昨年12月に新型コロナウイルスが最初に出現した武漢(Wuhan)が見舞われたような、感染拡大を回避することができたとされている。(c)AFP/Amelie BAUBEAU