【5月5日 AFP】不正献金疑惑で公判開始まで15か月間の予備的拘束を命じられた南米ペルーの野党「フエルサ・ポプラル(FP)」のケイコ・フジモリ(Keiko Fujimori)党首(44)が4日、拘束からわずか3か月で保釈された。ペルーの首都リマにある女性専用の拘置施設から出るところを、現地のAFP記者が目撃した。

 マスクと白い手袋を着用して施設を後にしたフジモリ被告は事前にツイッター(Twitter)で、釈放されたら帰宅前に新型コロナウイルスの検査を受けに行くことを明かしていた。

 裁判所はこの4日前、7万ソル(約220万円)の保釈金によってフジモリ被告の保釈を認めていた。フジモリ被告は拘置所内で新型コロナウイルスに感染した恐れがあるとして釈放を要求していた。

 フジモリ被告は、13か月にわたる公判前拘束から釈放されて2か月後の今年1月、再び公判前拘束を命じられ、南部チョリヨス(Chorrillos)の女性拘置施設に収容された。

 かつてペルーで最も人気のある政治家だったフジモリ被告は、2011年の大統領選のためにブラジルの建設大手オデブレヒト(Odebrecht)から120万ドル(約1億3000万円)の違法な資金を受け取った罪で起訴されている。

 オデブレヒトは広範な不正疑惑の渦中にあり、うまみのある契約を獲得するために数億ドルもの賄賂を12か国の当局者に支払っていたことを認めている。同社によると2004年以降、歴代大統領4人を含むペルー当局者らに対し、少なくとも2900万ドル(約31億円)の賄賂を支払ったという。(c)AFP