【5月4日 AFP】新型コロナウイルスの感染拡大を受け、4月に格闘技の無期限延期を求めたリングサイド医師会(ARP)が、イベント再開へ向けた動きが見られる中、予防策を講じる必要性を訴えている。

 訓練と資格を得て、ボクシングや総合格闘技のリングサイドに控える医師たちは、各地で自宅待機令が緩和され始めていることを受けてスタンスを変更し、ARPの公式ウェブサイトで「新型ウイルス感染症(COVID-19)にまつわるリスクを完全に排除するのは不可能だが、予防策を取れば感染のリスクを減らせる」と発表した。

「多くのスポーツ委員会や組織団体、プロモーターが新たなガイドライン作成に取り組み、選手や陣営、協会関係者、サポートスタッフなど、イベントに関わるすべての人がウイルスにさらされる確率を減らそうとしている」

 新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)により、世界中でスポーツは活動を停止しているが、総合格闘技大会「UFC(Ultimate Fighting Championship)」は、今月9日、13日、16日にフロリダ州ジャクソンビル(Jacksonville)で大会を予定している。試合はすべて無観客で行われるが、中継スタッフは会場入りする。

 ARPは「格闘界の新型ウイルス予防の手順は積極的に発展させ、公衆衛生当局から示される情報や科学的証拠が増えるのに合わせて定期的に見直しと刷新を行うべきだ」「またガイドラインは、地域の公衆衛生関係者や、感染症の専門家、疫学者とともに定めていく必要がある」と話している。(c)AFP