【5月1日 AFP】南米ボリビアの環境保護団体は4月30日、森林火災が今年著しく増加しており、2019年にアマゾン(Amazon)の熱帯雨林を広範囲にわたって荒廃させた災害が繰り返される恐れがあると警鐘を鳴らした。

 環境保護団体「フレンズ・オブ・ネーチャー・ファウンデーション(FAN)」によると、米航空宇宙局(NASA)の衛星による情報を監視したところ、同国では今年1月から4月21日までの期間に、前年の同時期と比べて35%増となる1万5354件の森林火災が記録されたという。

 火災は意図的に火が付けられたことによるもので、主に農地の拡張を目的としたものだと同団体は主張している。

 2019年に発生した森林火災では、ボリビアのアマゾン地域の数百万ヘクタールが、また同時に隣国ブラジルの熱帯雨林の広大なエリアが破壊され、国際的な非難の声が上がった。また、ブラジルのジャイル・ボルソナロ(Jair Bolsonaro)大統領が推し進める農地の拡張から、アマゾンを守る最善の手立てについても議論が巻き起こった。

 ボリビアのエボ・モラレス(Evo Morales)前大統領が農業の生産拡大のため森林や放牧地を燃やす伐開を何年にもわたって推奨。環境保護活動家らは、同大統領の左派政権下で制定された法律を批判している。(c)AFP