【5月1日 AFP】フランスプロサッカーリーグ連盟(LFP)は30日、新型コロナウイルスの影響により今シーズンの同国リーグ1を打ち切りにし、1試合の平均勝ち点が最も多いパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)を優勝扱いにすると発表した。

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の大流行によって同リーグが3月中旬に中断した際、PSGは2位オリンピック・マルセイユ(Olympique de Marseille)に12ポイント差をつけて首位に立っていた。

 同国のエドゥアール・フィリップ(Edouard Philippe)首相は28日、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)を理由に、「特にサッカーなどのプロスポーツリーグは再開できない」と述べていた。

 イングランドやドイツ、イタリア、スペインといった近隣の欧州各国リーグが再開の道を模索する中、フランスは今季の中止を決めた中で最も大きな国となった。

 優勝や昇格・降格チームを決定せず、今季を無効にしたオランダ1部・エールディビジに倣う可能性を排除していたLFPは、1試合の平均勝ち点を基にして最終的な順位を決めた。

 中断になった際は各クラブとも10試合を残していたが、PSGとストラスブール(RC Strasbourg)は消化試合数が一つ少ない状況だった。

 最終的には1試合平均の勝ち点が2.52のPSGが今季の王者となり、同2.00で2位になったマルセイユとともに欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2020-21)の出場権を手にした。

 特殊な状況で王者になったPSGのリーグ優勝はこれが9回目で、直近8シーズンでは7度目。同国では厳格なロックダウン(都市封鎖)の措置が取られていることから、ネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)を含む多くの外国籍選手が母国に帰っている。

 また、3位のレンヌ(Stade Rennes FC)にもチャンピオンズリーグの出場権が与えられ、4位のリール(Lille OSC)はヨーロッパリーグ(UEFA Europa League 2020-21)に回ることになる。

 19位のアミアン(Amiens SC)と20位のトゥールーズ(Toulouse FC)が降格となり、リーグ2で優勝扱いになったロリアン(FC Lorient)と同2位のランス(RC Lens)が1部に昇格する。

 しかし、入れ替え戦は行われないことになっており、今回の決定に納得せず法的措置を検討しているクラブもある。

 フランスではこれまでに2万4000人以上が新型コロナウイルスで亡くなっている。(c)AFP/Andy SCOTT with Antoine MAIGNAN