【4月30日 AFP】スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリ(Greta Thunberg)さん(17)が、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)で影響を受けている子どもたちを支援するため、デンマークの団体から授与された賞金10万ドル(約1070万円)を国連児童基金(UNICEF、ユニセフ)に寄付した。ユニセフが30日、明らかにした。

 ユニセフの声明は「気候危機と同様に、コロナウイルスのパンデミックは子どもの権利の危機でもある」とのトゥンベリさんの発言を紹介している。

「すべての子どもたちに、今だけでなく長期的に影響が及ぶ。最も深刻な影響を受けるのは、弱い立場にある人々だ」とトゥンベリさんは指摘。「皆さんも一歩踏み出して、私と一緒に子どもたちの命を救い、健康を守り、教育を継続するユニセフの極めて重要な任務を支援してほしい」と呼び掛けた。

 ユニセフによると、貧困層の支援を行っているデンマークの非政府組織(NGO)「ヒューマン・アクト(Human Act)」がトゥンベリさんの寄付金に上乗せして10万ドルを寄付するという。

 ユニセフは、新型ウイルス対策の封鎖措置や学校閉鎖により特に「食料不足、医療態勢のひっ迫、暴力、教育の機会損失」などの分野で子どもたちの支援に苦慮していると説明。トゥンベリさんらの寄付金が支援の後押しになるとの見方を示した。(c)AFP