【4月30日 AFP】米海軍は29日、誘導ミサイル駆逐艦が28日に南シナ海(South China Sea)の西沙諸島(パラセル諸島、Paracel Islands)付近を通航し、同海域の領有権を主張する中国をけん制したと発表した。

「航行の自由作戦(Freedom of Navigation Operations)」を行ったのは、ミサイル駆逐艦バリー(USS Barry)。

 この1週間前には中国政府が、西沙諸島と南沙諸島(スプラトリー諸島、Spratly Islands)、中沙諸島(マックルズフィールド堆、Macclesfield Bank)とその周辺海域を管轄する行政区を新設すると発表。

 同時に、南シナ海の地勢や島80か所を命名したリストも公表し、同海域の領有権の主張を強めていた。

 中国人民解放軍(PLA)は公式ウェブサイトで、海・空軍部隊を動員し、バリーを追跡して「中国の領海」から離れるよう警告したと発表。

 また米軍の行為は「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)と闘う国際社会の現在の協力態勢と相いれないものでもある」と非難した。(c)AFP