【4月28日 AFP】英国で、コロナウイルスに関連する症候群が子どもたちの間で発生しているとの報告があり、保健相は28日、「非常に憂慮している」と述べて懸念を示した。その一方で、これについてはさらなる調査が必要であり、現時点では非常にまれなケースにとどまっていると強調した。

 国民保健サービス(NHS)は先週末、少数の子どもたちが腹痛や心臓周辺の炎症など複数の特異な症状を呈したとして、警告を出していた。

 医療専門紙ヘルス・サービス・ジャーナル(Health Service Journal)に掲載された報告によると、罹患(りかん)した子どもたちは集中治療を要したという。

 マット・ハンコック(Matt Hancock)保健・社会福祉相はラジオ局LBCに対し、「ごくまれに、重大疾患を引き起こす自己免疫反応の影響が子どもにみられるという初期報告について、非常に憂慮している」と認めた。

 ハンコック氏は、「これは新しい疾患で、コロナウイルスや新型コロナウイルスによって引き起こされている可能性があると考えている」と説明。

 とはいえ、罹患者が必ずしも新型コロナウイルス検査で陽性反応を示したわけではなく、陰性だった子もいるという。

「われわれは今、多くの研究を行っている。また私が強調したいのは、まれにしか起こらないということだ。罹患した子どもたちにとっては非常に重大だが、症例数はわずかだ」とハンコック氏は述べている。

 高級紙ガーディアン(Guardian)は、これまでに報告されている症例数は少なくとも12件と報じている。(c)AFP