【4月28日 Xinhua News】中国浙江省(Zhejiang)文物考古研究所は24日、同省湖州市(Huzhou)長興県(Changxing)の碧岩土墩墓葬群でこのほど実施した発掘調査で、保存状態が非常に良い前漢時代の「独木棺」が見つかったと明らかにした。三つのひつぎが合葬されており、漢代の葬送習慣を研究する上で貴重な資料になるという。

 同墓は、東西に長さ4.7メートル、南北に幅4.8メートル。深さは2.9メートルで、傾斜した墓道の長さは6.4メートル、幅は2.35~2.75メートル。内部には三つのひつぎが合葬されており、そのうち保存状態の良い独木棺は長さ2.4メートル、幅最大0.8メートルとなっている。

  同所研究員は、浙江地方の温暖な気候と弱酸性の土壌により、漢代の墓が多く見つかっているものの、今回発見された墓のように2千年以上を経て、ほぼ完全な状態で保存されている独木棺は非常に珍しいと指摘。墓の等級や作りから、裕福な大家族の墓とみられている。三棺合葬墓の被葬者は一般的に男性1人と女性2人である場合が多いが、目下どの独木棺が男性のものか断定できていないため、さらに研究を進める必要があるとの見解を示した。(c)Xinhua News/AFPBB News