【4月28日 AFP】米ホワイトハウス(White House)は、新型コロナウイルスに関する27日の定例記者会見を突如中止した後、一転して開催を発表した。先週の定例会見で感染者の治療法として消毒液注射を提案し、冷笑を買っていたドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領はこれに先立ち、記者らを「敵」と呼び批判していた。

 連日開かれる定例会見は3月、米国民に対して新型ウイルス流行をめぐる最新情報を提供するために始まったが、次第にトランプ氏が強気のメッセージを発信する選挙集会としての様相を呈するようになっていた。

 トランプ氏は23日の会見で、感染患者に消毒液を注射したら良いかもしれないと示唆。この発言に対しては世界中から冷笑や懸念、批判の声が集まり、会見は広報面で大失敗に終わっていた。

 これに怒ったトランプ氏は翌24日、記者からの質問を受けず会見を終了。その後の週末には会見は開かれなかった。

 トランプ氏は、自身の仕事の進め方や、時に2時間に及ぶ会見を政敵批判や自画自賛の場として利用しているとの批判的報道に反発。ツイッター(Twitter)上でメディア批判を続け、27日には「フェイクニュース、国民の敵!」と書き込んだ。

 ホワイトハウスは27日の会見について、当初開催する意向を示したものの、後に中止を表明。その後、方針を再び転換し、開催を発表した。先日就任したばかりのケイリー・マケナニー(Kayleigh McEnany)大統領報道官は、会見では「追加検査指針や、米国(経済)の安全な再開に関する発表」を行うと説明した。(c)AFP