【4月28日 People’s Daily】「皆さん、湖北省(Hubei)の特産品を買いましょう!」

 4月12日夜、中国中央テレビ(CCTV)の看板女性キャスター・欧陽夏丹(Ouyang Xiadan)さんが動画サイト「快手」のライブ配信に登場し、湖北省の特産品の共同購入を呼びかけた。アヒルの首肉や熱乾麺(汁なしゴマみそ麺)、ザリガニなど12種類の特産品をPR。動画は累計1億3000万人近くが閲覧し、購入額は6100万元(約9億2千万円)に達した。

 新型コロナウイルスの影響を最も受けた湖北省は農産物の売れ行きが激減していた。4月7日段階では湖北省全体で春茶の在庫が7600トン、ザリガニ7.14万トン、干しシイタケ約3.5万トンに上った。価格は下落し、農家や水産業者は資金のやりくりも困難となった。

 そこでCCTVや人民日報、新華社、中央広播電子総台、澎湃新聞など、新聞、テレビ、ネットメディアが次々と湖北省の特産品の購入を呼びかけた。欧陽さんのようにネット配信で特産品を宣伝する「帯貨(販売促進)」というやり方が広がった。

 大手ネットショップサイトも購入促進のため、その手腕を発揮した。

 4月8日に湖北省武漢市(Wuhan)の都市封鎖が解除されると、大手サイト「淘宝(Taobao)」「天猫(Tmall)」で湖北省産のザリガニとレンコンの売り上げが通常の5倍になった。「湖北産を買い尽くそう」とキャンペーンを張った「京東(JD.com)」は2日間で411トンの特産品を販売した。京東は今後3年間、湖北省の経済復興と中小企業支援のため60億元(約906億円)の投資をすることも発表した。「蘇寧易購(Suning)」も販売促進キャンペーン「湖北特産品公益月間」を始めた。

 支援の輪は、メディアやネットショップサイトだけではない。強い発信力を持つ「網紅(インフルエンサー)」からコンビニチェーン、さらには裏道の小さな売店まで、それぞれが湖北産の購入を呼びかけている。

 ザリガニで有名な湖北省潜江市(Qianjiang)のザリガニ取引センターは最近、にぎわいを取り戻しつつある。500以上の水産業者が仕事を再開。作業員たちは仕分けや荷造りに追われ、ザリガニを詰めた箱を満載した車が全国に向かっていく。

 盛農園水産の王虎(Wang Hu)社長は、広東省(Guangdong)韶関市(Shaoguan)に500キロのザリガニを発送する準備をしていた。「今日の出荷量はおおよそ2トン。普段の10トンに比べればまだ少ないが、出荷量は回復しつつあるね」と笑みを浮かべる。

 新型コロナウイルスの影響でザリガニ取引センターは2月25日まで閉鎖されていたが、それ以前に構築されていたオンライン取引で出荷は続いていた。今もオンライン取引の売上高は40%を占めている。取引センターの1日の出荷量は400トン強にまで回復し、全国480以上の都市に出荷している。

 省を超えた販売ルートの構築も進んでいる。広東省と湖北省は「心を一つに・コロナに負けるな」プロジェクトを立ち上げ、湖北・広東両省の農産品の生産・販売を一体化させようとしている。

 全国各地の販売促進、共同購入の広がりにより、茶葉やザリガニ、シイタケといった季節の産品を中心に湖北省の特産品の売り上げは回復している。湖北省ではこの勢いに乗り、飲食店やスーパー、農産物市場などの消費も盛り上げ、一日も早く困難な局面を乗り越えようとしている。(c)People's Daily/AFPBB News