独創的なコンプリケーションの開発においては、今や時計専業メーカーを追い越すほどの技量を発揮するルイ・ヴィトン。それを支えるのが複雑ムーブメントの開発製造のスペシャリスト、ラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトンだ。2020年のハイライトは、斬新なオープンワークや特殊なハイテク素材を駆使した未来志向のトゥールビヨン。また、ルイ・ヴィトンならではの「旅」をテーマにした時計では、新型ムーブメントの採用でワールドタイム機能が使いやすくなった「タンブール」も見逃せない。今年も既成概念にとらわれない時計作りが刺激的だ。
LVのイニシャルを中央に据えたオープンワークのフレームにモノグラム・フラワーを象ったキャリッジを持つフライングトゥールビヨンを配置。未来的なデザインでジュネーヴシールの認証を受ける点や、カーブしたケース外殻部の新素材カーボストレイタムも特色。手巻き。パワーリザーブ約80時間。チタン×カーボストレイタム®×ホワイトゴールド、ケース直径46㎜、30m防水。税別2774万円(参考価格)。受注生産。
以前の「エスカル ワールドタイム」とは異なり、センターに時針と分針を配置し、サファイアディスクと世界24都市のイニシャルで示す新方式のワールドタイムが登場。工具不要で簡単に付け替えられるストラップも魅力的な特色だ。自動巻き。ステンレススティール×ピンクゴールド、ケース直径45㎜、50m防水。税別432万4000円(ストラップにより異なる)。
トゥールビヨンもさることながら、デザインにルイ・ヴィトンのセンスを発揮しながら実用性も高いワールドタイムが好みだ。新作は空港や飛行機にまつわるモチーフが用いられ、世界の行き来が困難な状況でも、この時計を見ているだけで旅をしている気分になるからいい。
ブランドのアイコン的モデルのタンブール。新作はフライングトゥールビヨンの精緻な動きを愛でることを追求したかのようなオープンワークに目を奪われる。高い技術力もさることながら、コンテンポラリーなのは、時計作りの発想そのものかもしれない。
文=菅原 茂(時計ジャーナリスト)/前田清輝(ENGINE編集部シニア・エディター)
(ENGINE2020年6月号)
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