今年のエンジン大試乗会に集まった輸入車のうち、マニュアル・トランスミッションを搭載していたのはわずか3台。ロータス・エクシージとアバルト595、それにモーガン3ホイラーだけだった。もはや自分でクラッチを踏んでシフト・レバーを操作するなんて作業を要するクルマは、完全に絶滅危惧種になってしまったのだ。私は決してMT原理主義者ではないけれど、79号車に乗ると、やっぱりマニュアル・シフトっていいものだなぁ、と思う。とりわけ昨今の低燃費指向が強く、勝手にどんどんシフト・アップしてしまうクルマ(ポルシェも含む)に乗った後では、自分でどのギアを使うかを決められる自由の有難みを痛感させられる。たとえシフト・フィールがイマイチでも、79号車は偉大だ。

79号車/ポルシェ911カレラ4S(996型)
PORSCHE 911 CARRERA 4S
購入価格(新車時):340万円(1244万円2500円)
導入時期 2017年4月
走行距離(購入後):10万4654㎞(2万2269㎞)

文=村上 政(ENGINE編集長)

(ENGINE2020年4月号)