【4月26日 CNS】中国・浙江省(Zhejiang)杭州市(Hangzhou)にある浙江大学(Zhejiang University)医学院付属第1医院で22日、同院で肺の移植手術を受けた新型コロナウイルス肺炎の女性患者(66)が、術後順調に健康を回復し、近日中に治癒・退院する。

 先日、浙江大学付属第1医院の梁廷波(Liang Yanpo)書記は「責任著者」として、同院肺移植科の韓威力(Han Weili)主任医師は「第一著者」として国際的な外科ジャーナル「Annals of Surgery」で論文を発表し、肺移植の状況を紹介した。

 同医院によると、この66歳の女性患者は1月31日に確定診断を受け、2月2日に浙江省の別の都市から浙江大学医学院へ転院。病状は急激に悪化し、同月3日と16日に気管挿管と膜型人工肺(エクモ、ECMO)を使用した。治療を経て、この患者のウイルス核酸検査は連続数回陰性へと転じたが、肺硬化がひどく、肺機能の損傷は不可逆的で、重篤な状態となった。命をながらえる唯一の方法は肺移植だけだった。

 3月1日、韓医師を執刀医とする肺移植科、麻醉科、手術室、重症看護室、体外循環グループ、超音波などからなる多学科チームが肺移植手術を行った。

 韓医師はこの手術を振り返り、「精神的、生理的そして技術的なプレッシャーはいまだかつてなかったほど大きく、極限状態にあった」という。

「正圧のヘッドセットの中には絶えず空気が注ぎ込まれ、耳元にはさざ波のような音が絶えず聞こえてくる。ノイズの満ちた環境の中では、お互いの対話は大きな声で怒鳴るしかない。一方で、精神的には高度の集中が求められた」

「技術にも、肺移植チームがかつて経験したことのないほどの難しさだった。患者は重度肥満のため、肺動脈の高い圧力は肺静脈と左房の袖組織の吻合(ふんごう)処理を難しくさせ、少しでも間違えれば、命をなくす瀬戸際だった」

 術後の2日目には、患者に急性の拒絶反応が表れたが、事前に十分な対策がなされ、詳細な治療案ができていたので、多学科チームの支持の下、患者は拒絶反応をうまく乗り越えることができた。術後の5日目にはエクモを外したという。今では、この患者はだいぶ動けるようになり、ベッドに座ったり、リハビリ用の自転車をこいだり、一人で立ったりしている。近々、リハビリが終わり、退院できるだろうという。(c)CNS/JCM/AFPBB News