【4月26日 AFP】米南部ジョージア州で新型コロナウイルス対策の行動規制が緩和されてから一夜明けた25日、同州のビーチに多くの住民が訪れ、太陽の光や砂、海の波を楽しんだ。

 雲のない青空、心地よい気温でそよ風も吹く中、大西洋岸の人気観光地、タイビー島(Tybee Island)のサウスビーチ(South Beach)に数百人が繰り出した。地元の人たちによるとタイビー島のビーチでは今年一番の人の多さだったという。

 マスクなどの防護具を着けている人はほとんどいなかったが、ソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)はおおむね確保されていた。それでもタイビー島当局は全輪駆動車で砂浜をパトロールし、他の人と近づきすぎないよう呼び掛けていた。

 ビキニ姿のマッケンジー・シャーフ(Mackenzie Scharf)さん(30)は、5歳の息子が「スパイダーマン(Spider-Man)」のたこを揚げている傍らで、「私たちはどれだけの期間閉じ込められることになっているの?」とAFPに話した。「ここに来るのは食料品の買い物に行くよりずっと安全よ」

 この光景は、タイビー島のシャーリー・セッションズ(Shirley Sessions)市長が思い描いていたものではなかった。セッションズ市長は、新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため、数週間前にタイビー島の各ビーチを封鎖。しかし今月に入り、ジョージア州のブライアン・ケンプ(Brian Kemp)知事がビーチの再開を決めた。

 ジョージア州に隣接するサウスカロライナ州とフロリダ州も一部のビーチを再開しているが、ジョージア州はそれにとどまらず、ケンプ知事は24日、感染予防策の実施を条件に、同州全域で理容店やボウリング場、ネイルサロンなどを含む一部の小規模事業者の業務再開を許可した。27日からはレストランや社交クラブの営業も可能になる。(c)AFP/Michael Mathes