【4月26日 Xinhua News】中国四川省(Sichuan)綿陽市(Mianyang)の北川チャン族自治県文物管理局は23日、同自治県桂渓鎮(Guixi)彭家村(Pengjia)洞子坪(Dongziping)にある大型鍾乳洞で、火薬の主原料となる硝石の製錬遺跡を発見したと明らかにした。同遺跡は、中国の洞穴で硝石を採掘し、火薬を製造していたことを示す貴重な証拠となるという。

 同文物管理局の高沢友(Gao Zeyou)局長は、遺跡が文化・観光資源の一斉調査時に見つかり、鍾乳洞は「風洞子」と名付けられたと説明した。

 調査隊は、洞穴の中で硝石製錬遺跡2カ所を発見した。1カ所目は入り口から約100メートルの場所にあり硝石槽が見つかった。2カ所目は約200メートルの場所で、硝石槽や塩水槽、硝石炉など複数の遺構と炭やスラグ、動物の骨、木材などの遺物が見つかった。

 全国重点文物保護単位に指定されている同省江油市の老君山硝洞遺跡を参考に、同洞穴がかなり保存状態の良い硝石製錬遺跡だと判断したが、現時点で遺跡の年代の特定には至っていないという。

 同調査隊の指導グループは遺跡の保護に万全を期すよう求め、さらなる調査を早急に実施することを決定した。(c)Xinhua News/AFPBB News