【4月25日 AFP】イタリア政府は24日、同国経済に大打撃を与えている新型コロナウイルスの感染拡大防止策として導入された封鎖措置と、家庭や企業を支援する巨額の緊急経済対策により、今年の財政赤字と公的債務が膨大な額になる見通しを明らかにした。

 ジュセッペ・コンテ(Giuseppe Conte)内閣が承認した春季の経済財政文書(DEF)によると、欧州連合(EU)圏で第3の規模を持つイタリア経済は今年、深刻な不況に陥ることが予想される。

 政府の見通しによれば、国内総生産(GDP)は8%落ち込む。また、2019年に1.6%だった財政赤字の対GDP比は、新型ウイルスのパンデミック(世界的な大流行)前に予測されていた2.2%から大幅に増加し、10.4%に上昇。公的債務の対GDP比は、パンデミック前予測の135.2%と、2019年の134.8%から大幅に増え、155.7%に上昇すると見込まれている。

 イタリアの全国規模での封鎖措置は、今月27日から4週間かけて徐々に解除されるとみられるが、コンテ首相はまだ公式には予定を発表していない。(c)AFP