【4月25日 AFP】ブラジルのセルジオ・モロ(Sergio Moro)法務・公安相(47)は24日、連邦警察庁長官の解任をめぐってジャイル・ボルソナロ(Jair Bolsonaro)大統領と対立したことを理由に、辞意を表明した。

 汚職対策に当たっていた元判事のモロ氏は、連邦警察への「政治的干渉」を非難し、連邦警察の「独立性」がなければ自身の職務はできないと述べた。

 モロ氏の辞任を受け、サンパウロ(Sao Paulo)の証券取引所では株価が下落した。

 首都ブラジリアで行われた記者会見で長時間にわたって発言したモロ氏は、「荷物をまとめ、辞表を提出する」と述べ、極右のボルソナロ氏は「全権委任するという約束を破った」と非難した。

 モロ氏によると、ボルソナロ氏は連邦警察庁長官を解任した理由について「個人的な付き合いがあり、自ら連絡し、情報や機密情報の報告を求めることができる人物」が欲しかったからだと語ったという。

 モロ氏は「このような情報を提供するのは連邦警察の仕事ではない」と述べ、捜査の独立性を維持する必要があると主張した。

 また、ボルソナロ氏は長官を解任した理由に、現在進行中の複数の捜査について「懸念している」ことも挙げていたと明らかにした。

 政治ニュースサイト「Congresso em Foco」創設者のシルビオ・コスタ(Sylvio Costa)氏は、「ボルソナロは自分自身を守りたいのだ。大統領、その家族と取り巻きに疑いがかけられている犯罪を捜査しているのは連邦警察だ」と述べ、ボルソナロ氏の動機は保身だと述べた。(c)AFP/Jordi MIRO with Eugenia LOGIURATTO in Rio de Janeiro