【4月25日 Xinhua News】中国の南京大学(Nanjing University)は23日、中米独3カ国の天文学者が率いる国際チームが15年の研究を経て、これまでで最も正確な銀河系構造図を作成し、銀河系が4本の渦状腕(かじょうわん)を持つ棒渦巻銀河であることを明らかにしたと発表した。

 米科学誌「Scientific American」はこのほど、南京大学天文・空間科学学院の鄭興武教授と米ハーバード・スミソニアン天体物理学センター(Harvard-Smithsonian Center for Astrophysics)の天文学者で米科学アカデミー会員のマーク・リード氏が共同で執筆した巻頭記事「A New Map of the Milky Way」を掲載。両氏と独マックスプランク電波天文学研究所のカール・メンテン教授率いる国際チームの15年にわたる研究の成果を総括した。

 鄭氏によると、チームは超長基線電波干渉法(VLBI)を用いて銀河盤面上の200個近い大質量恒星の形成領域を正確に測定。銀河系の渦状腕の構造や太陽系の位置、銀河系の中心を周回する太陽系の回転速度を求め、約10万光年平方のスケールで銀河系構造図を作成した。

 鄭氏は「これはこれまでで最も正確な銀河系構造図で、銀河系が4本の渦状腕を持つ棒渦巻銀河であることをはっきりと図示している。天文学で長年未解決だった、銀河系に何本の渦状腕があるかという重要な問題に決着をつけた」と語った。(c)Xinhua News/AFPBB News