【4月24日 AFP】米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)は23日、史上初の「バーチャルドラフト」が行われ、全米大学フットボールの2019年シーズンをけん引し、全体1位指名の大本命と目されていたルイジアナ州立大学(Louisiana State University)のQBジョー・バロウ(Joe Burrow)が、シンシナティ・ベンガルズ(Cincinnati Bengals)にトップ指名を受けた。

 2019年にタイガース(Tigers、ルイジアナ州立大学の愛称)で15勝0敗の歴史的なシーズンを送り、母校を全米王者に導いたバロウは、米大学フットボールの年間最優秀選手に贈られるハイズマン賞(The Heisman Memorial Trophy Award)に選出されるなど、今年のドラフトでは圧倒的なオッズで全体1位指名が予想されていた。

 バロウはオハイオ州にある両親の自宅で、「ナンバーワン指名は自分にとって信じられないことだけれど、夢が実現した」とすると、「3年生のときはあまり良くなかったけれど、懸命に努力して成長した」と語った。

 続いてワシントン・レッドスキンズ(Washington Redskins)は、オハイオ州立大学(Ohio State University)のDEチェイス・ヤング(Chase Young)を全体2位で指名。CBの戦力を求めていたデトロイト・ライオンズ(Detroit Lions)は、ヤングのチームメートであるジェフ・オクーダ(Jeff Okudah)を同3位で選出した。

 今年のNFLドラフトは当初ラスベガス(Las Vegas)で開催される予定だったが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の大流行で中止が決定。国中で外出制限が設けられる未知の領域でのリモート開催となり、全32チームのゼネラルマネジャー(GM)は全米各地に散らばっての指名を余儀なくされた。

 選手とチームが直接面会できない代わりに、NFLのスカウトとドラフト候補者は通話アプリのフェイスタイム(FaceTime)やビデオ会議アプリのズーム(Zoom)などのプラットフォームを使用して話をしていた。

 ドラフトのテレビ中継は、新型コロナウイルスの犠牲になった人々への黙とうで開始された。(c)AFP